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 2019年11月30日(土)、『メガホビEXPO 2019 Autumn』が東京・秋葉原UDXにて開催された。第1回から半年ぶりとなる今回は、前回同様フリーアナウンサーの松澤千晶さんと、キャラクターデザイナーの渡辺けんじさんが登壇。さらにゲストとして漫画家・やぶのてんやさんを加えてトークを実施されたので、そのイベント模様をレポートする。

 第2回となる今回のトークショーは「スペシャルトークショー02(ゼロツー)」と銘打たれ、ステージ上で「ターゲット~赤い衝撃~」が流れる中、“デジモン大好きフリーアナウンサー”松澤千晶さんとデジタルモンスターのメインデザイナーである渡辺けんじさんが登場。渡辺さんは「なんで02の曲?」と言いながらも、後ほど“あるもの”が登場すると前フリをしてイベントがスタートした。

 イベント開始と共に、今回のゲストとして漫画家・やぶのてんやさんが登壇。『デジモンアドベンチャー Vテイマー01』を描かれたやぶのてんやさんは、アニメでも活躍した八神太一のデザインも担当したデジモン作品の深い関係者。渡辺けんじさんとも20年来の付き合いだと言い、当時は共にお酒の席を共にしたとのこと。
 最初は新商品情報の紹介として、ステージ上で彩色版の『Precious G.E.M.シリーズ アルフォースブイドラモン』が初披露。前回もステージに参加したメガハウスの企画担当Kさんがフィギュアを持って登場し、今回の彩色に関して生物感のある部分の塗りを意識したことや、同時に鎧は“ブルーデジゾイド”のメタリックさを表現し、メリハリのある色合いになっていることを語る。
 今回は色の監修時に「頭部後ろのパーツがメタルか生物的か」で渡辺けんじさん自身が悩んだということで、原案デザインであるやぶのてんやさんも監修に参加することに。しかし該当パーツ部分は渡辺けんじさんが“公式絵”にする際に追加したパーツだったようで「俺だった!」という話になったと明かした。結果として製品版では「ヘルメットのようなイメージ」のメタルパーツとして塗り分けされた。
 ちなみに、メタルと生物の両立について渡辺けんじさんは「デジモンは基本的に生物として書いているので、メタルな鎧などはあくまでも“着込んでいる”イメージ」であると定義。今回のアルフォースブイドラモンも、そうした前提から生身のパーツは意識して立体化されている。
 また、今回のアルフォースブイドラモンの足下に存在するエフェクトパーツは、漫画の劇中でアルフォースブイドラモンが登場した光の粒子を意識してデザインされたと担当Kさんが紹介。漫画のエフェクトは球体だったが、そのままの丸いパーツでは立体の見栄えが足りず四角くアレンジされている。パールがかった台座は存在感がある印象だ。
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 続いて、今回のイベントで初公開された商品『G.E.M.シリーズ デジモンアドベンチャー メタルグレイモン』を紹介。大きく迫力のあるフィギュアで、かつメタルグレイモン自身の凶暴なイメージもあるアイテムだが、担当Kさんは「猫が首の下を撫でられて口を開けているような可愛さ」と独特の表現。
 以前にウォーグレイモンも発売されているが、ヒロイックで戦士なイメージの強いウォーグレイモンに対して、モンスター感を強調したかったと語る担当Kさん。屈んだ体型で、かつ羽を広げて高さもある構図なため、かなり存在感のある立体化となっている。
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 さらに新商品として、冒頭の前フリを回収するアイテム『STUFFED Collection LIMITED ワームモン』が実物サンプルで初登場。アニメ劇中のサイズ感をそのままにしたぬいぐるみ商品で、全長は50cmぐらい。頭を横向きに動かせるようにしているとのことで、飾る際にちょっとした表情をつけることができる。こちらは現在「企画進行中」で、サンプルこそ出来上がっているものの詳細をお届けするのにはしばらく時間がかかるとのこと。
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 その後、現在予約受付中の『デジタルモンスターX Ver.3』を軽く紹介し、話題は「G.E.M.シリーズで欲しいアツい組み合わせ」へ。こちらは事前にメッセージをユーザーから募集していたもので、その意見を元にトークを繰り広げた。
 最初は「神原拓也&アグニモンが欲しい。その後のシリーズ主人公も合わせて並べたい」とのコメント。商品化について具体的な話は出なかったが、当時のアニメ企画の話題へトークが移行。デジモンフロンティアで人間がデジモンに進化することについて、デジモンアニメは毎回「前までにやっていたことはやらない」という掟があったようだ。かつ、同じくバンダイから発売している仮面ライダーや戦隊ヒーローと玩具コンセプトが被らないようにする意図もあった結果“聖闘士星矢”的な鎧変身が採用されたという。
 次に「Vテイマー01版の太一&ゼロマルが欲しい。アルフォースも来たので是非」というコメントを紹介。Vテイマー01版太一の特徴ともいえるマントは、当初デザイン段階では用意されていなかったものだが「物語が本格的に始まって、旅感を演出するため着ることにした」と、やぶのてんやさんから当時のエピソードが披露された。
 続いて「アルフォースブイドラモン:フューチャーモードとオメガモンをタッグで欲しい」という欲張りなコメント。今回アルフォースブイドラモンの商品化により二体を組み合わせることはできるようになったが、フューチャーモードは商品化されていない。渡辺けんじさんから「フューチャーモードなら、さらに大きくなっちゃうんじゃ?」と無茶振りも。
 「レオモンvsオーガモンのバトルをフィギュアで」とのコメントには、こういった組み合わせ展開ができることがG.E.M.シリーズの強みだと語られる。担当Kさんも「他ではやらないモノをメガハウスで拾いたい」と意欲的。現在はまだ一般には公表されていない今後の商品の企画を見たという渡辺けんじさんは「(この商品化は)バカだなあ」と言ってしまう展開があるかもと話した。
 「アニメで観たオメガモンvsアルファモン:王竜剣のバトルを商品化して欲しい」というコメントも。tri.の劇中で激しくぶつかった組み合わせだが、渡辺けんじさんは「ならジエスモンも」と発言。複雑&巨大なフィギュアラインナップの実現はあるのだろうか。
 さらに、映画といえばやはり印象的な「オメガモンvsディアボロモン」も希望に挙がった。これには担当Kさんも納得だったようで「私も映画を観てデジモンにハマッた」と告白。
 組み合わせトークのラストは「ウォーグレイモンvsムゲンドラモン」。アニメでの演出があっさりしていた分、立体化で印象付けて欲しいとの意見に「ムゲンドラモンは俺が欲しい」と渡辺けんじさんもノリノリ。担当Kさんが「ムゲンドラモンが出たら買ってくれますか」と問うと、会場からは大きな拍手が。この反応に「本当に検討します」と期待の持てるコメントが飛び出した。

 さらに、渡辺けんじさんへの質問メッセージも取り上げられた。「新デジモンをデザインする時のコンセプト」について問われると、基本的には発注に合わせるとしつつも「デジモンはネットのデータから進化したものなので、モチーフもネットで調べたもので」とコメント。間違った情報がデザインに組み込まれている時は、あくまでも「ネットの情報が間違っていたから」ということで許して欲しいと冗談を交え返答した。
 もう一つの質問は「最近は集合絵を描く機会も増えているかと思うが、集合絵の苦労は?」というもの。やはりデザインが複雑化しているものを複数描くのは大変ということで、最近苦労したのはロイヤルナイツの集合絵(デジモンストーリー サイバースルゥース)だと発言。被って見えない体などの細部も実はキッチリ描いているということで「X抗体はさらに複雑になって絶対に無理だから断った」と発言していた。
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 その後、話題はフリーに。やぶのてんやさんは「出してくれるならVテイマーの立体化は見たい」と好意的な発言。その際に「パラレルモンが近いうちに公式デジモン化する」という言葉があったが、それに関しては詳細は不明だ。今回イベントに参加することもあり久々に自著を読み返したというやぶのてんやさんは、作品を「自分で読んでも面白い」とコメント。電子書籍版の宣伝もあわせて行われた。
 最後に、ステージ観覧者でジャンケン大会を実施。渡辺けんじさんが描いたワームモンの色紙と、やぶのてんやさんが描いたアルフォースブイドラモンの色紙がそれぞれプレゼントされた。

 トーク中も話題に出た通り、現在も水面下では新商品の展開が進行中のG.E.M.シリーズ。アルフォースブイドラモンなどアニメ以外の作品でもチャンスが生まれ、今後さらなる展開が期待される。ストップしてしまっているフロンティア以降のフィギュアに関して続報は得られなかったが、何が飛び出すのか気になるところだ。