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 2019年5月25日(土)、『メガホビEXPO 2019Spring』が東京・秋葉原UDXにて開催された。デジモン大好きフリーアナウンサー・松澤千晶さんと、デジモンキャラクターデザイナー・渡辺けんじさんが登壇したトークイベントの模様をレポートする。

 今回のトークショーは、G.E.M.シリーズの生誕10周年と、デジモンアドベンチャーの放送20周年を祝うもの。これまでにもメガホビEXPOは複数回開催されてきたが、G.E.M.シリーズをステージ上で取り扱うのはこのイベントが初になるという。
 そんなイベントのMCを務めたのは“デジモン大好きフリーアナウンサー”松澤千晶さん。デジタルモンスターのメインデザイナーである渡辺けんじさんと共にスタートされた。

 最初は事前に募集された質問に答えるということで、ファンから寄せられた内容を紹介。渡辺けんじさんへ「描くのに苦労するデジモンは?」という問いが出されると、渡辺けんじさんは「究極体は大変。逆に描いていて楽しいのは成長期」と答えた。
 これまでにも大勢のデジモンをデザインしてきた渡辺けんじさんだが、初期と今の違いとして「昔は統一感を持たせない様々な進化を、今は一本の進化ルートを発注されることが多い」としている。トークショーが開催される少し前にはスマートフォン用アプリ『デジモンリンクス』にてジャザモン~メタリックドラモンまで一本の進化ルートが追加されたばかりであり、タイムリーな内容だったといえる。
 渡辺けんじさんは究極体を描く際に“シンプルさ”をイメージして描くが、完成する頃には“筆が乗って”線が増え複雑化することへの苦労も。大きくトゲトゲしく進化していく中で「何処までが完全体」「何処からが究極体」なのかは今でも探りながら描いているという。
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 続いて「好きなG.E.M.シリーズのデジモン商品は?」との質問が今度は松澤千晶さんに届くと、G.E.M.シリーズの魅力として「本編にないポーズでも“そのキャラらしさ”が出ている」事を挙げた。これはデジモンアドベンチャーのシリーズディレクターである角銅博之さんから伺った感想でもあるという。
 次の質問は「公式絵のような絵柄のアニメが観たいか」という質問を紹介。これに関して渡辺けんじさんは「当時デジモンのアニメを作るとなった時に検討された」というエピソードを披露。結果として、長くシリーズを続けるためにもキャッチーな絵柄にすることや、放送枠が朝アニメであったことから暗い画面を避けたことから今のデジモンアドベンチャーになったとのこと。渡辺けんじさんは「今の深夜アニメのような枠ならば可能かも」と少しだけ野望を見せた。
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 ここで、現在G.E.M.シリーズ デジモンの担当をしている企画担当Kさんが登壇。実はトークショー開始時からテーブルに飾られていた新商品『Precious G.E.M.シリーズ デジモンテイマーズ ベルゼブモン&ベヒーモス』についてトークすることに。
 ベルゼブモン本体の全高は過去に発売された『G.E.M.シリーズ デジモンテイマーズ ベルゼブモン:ブラストモード』と変わらないという今回のアイテムだが、なんといっても目を引くのがその全長、つまりベヒーモスのサイズ感である。300mmを越えるベヒーモスは細部のディティールに拘っており、当時のアニメ絵ではデザインされていなかったフロントのクリアパーツ内部やスピードメーターなども表現。リアルなバイクとアニメ設定資料との中間を取ったような形になっているという。
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 そして、このステージ上にてもう一つの新商品『G.E.M.シリーズ アルフォースブイドラモン』の原型を初披露。ステージ後は会場にも展示された。
 アルフォースブイドラモンは以前行なわれた商品化アンケートで2位となり立体化が決定したアイテム。同じくアンケートで1位となり現在受注が行なわれている『Precious G.E.M.シリーズ デジモンアドベンチャー オメガモン』とサイズ感を合わせて製作されている。
 アルフォースブイドラモンの拘りポイントは「ポーズ」「質感」だという企画担当Kさん。ポーズは自ら動きながら写真を撮り、手の構えなど力強さを考えながら作り上げたという。また、腕や太ももなど生身のパーツには筋肉の質感を、鎧には光沢のある質感を意識したとのことで、その拘りが伺える。羽の裏はザラザラとした凹凸がつけられているが、これも「ドラゴンの皮膚・鱗」のイメージで調整しているとのことで、生き物としてのディティールを付与しているようだ。
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 その後、企画担当Kさんを交えて「あなたの好きなG.E.M.デジモンシリーズ」というお題のお便りを紹介。『レオモン&加藤樹莉』を商品化してくれたことに喜ぶユーザーのお便り(本人も現地に来場していた)を紹介すると、ポージングや表情など、スタッフの拘りが伺える部分はそれぞれが愛情を持ってデザインしていると製作の想いが語られた。
 また、お便りにて「ジェン&テリアモンでテイマーズを揃えたい」という指摘も。松澤千晶さんも思わず「まだ出てないなんて」とツッコむと、企画担当Kさんもタジタジながら「これを機会に」と商品化に一縷の希望を繋いだ。
 現在は「Precious G.E.M.シリーズ」として展開している大型フィギュアに関しては、『G.E.M.シリーズ デジモンアドベンチャー グレイモン&八神太一』の売れ行きが好調だったことも影響していると語る場面も。お便りでも「楽しみすぎて、配達の営業所まで雨の中取りに行った」という熱意あるユーザーコメントがあり、太一とアグモン系譜の根強い人気を感じさせる。

 最後に、登壇者それぞれの好きなG.E.M.デジモンシリーズを紹介。渡辺けんじさんは『ベルゼブモン:ブラストモード』『レディーデビモン』を挙げ、まさかのラインナップに喜んだことを明かした。
 松澤千晶さんは『レナモン&牧野留姫』『テイルモン&ウィザーモン』『ガルルモン&石田ヤマト』といった、シチュエーションを感じさせるウェットなチョイスを披露。なお、前述のレオモン&加藤樹莉やテイルモン&ウィザーモンは、これらのキャラクターに愛着のあるスタッフが商品化に着手したという。
 企画担当Kさんは『ワームモン&一乗寺賢』『デュークモン:クリムゾンモード』と回答。ワームモンが好きだという企画担当Kさんが、今後はどのようなラインナップに挑戦するのかも注目だ。

 G.E.M.のデジモンシリーズは現在「Precious G.E.M.シリーズ」といった大型商品に移行しつつあるが、今回のイベントをきっかけにテリアモン&李健良など、望まれたまま実現していないラインナップへの期待も生まれた。まずは受注締切が6月10日(月)に迫る『オメガモン』、これから開始となる『ベルゼブモン&ベヒーモス』『アルフォースブイドラモン』などの情報を確認しながら、さらなる追加に期待したいところだ。